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   不動産売却に関する重要な判例 NO.22

借地権の対抗力
   裁判年月日 昭和50年02月13日 




   裁判所が判断した事項

    借地人が借地上に表示の登記のある建物を所有する場合と建物保護に関する法律一



   判決の内容

    借地人が借地上に自己を所有者と記載した表示の登記のある建物を所有する場合
   は、建物保護に関する法律一条にいう登記したる建物を有するときにあたる。





   主文

    本件上告を棄却する。
    上告費用は上告人の負担とする。



   判決の理由

     建物保護ニ関スル法律一条が、建物の所有を目的とする土地の借地権者(地上
    権者及び賃借人を含む。)がその土地の上に登記した建物を所有するときは、当
    該借地権(地上権及び賃借権を含む。)につき登記がなくても、その借地権を第
    三者に対抗することができる旨を定め、借地権者を保護しているのは、当該土地
    の取引をなす者は、地上建物の登記名義により、その名義者が地上に建物を所有
    する権原として借地権を有することを推知しうるからであり、この点において、
    借地権者の土地利用の保護の要請と、第三者の取引安全の保護の要請との調和を
    はかろうとしているものである。この法意に照らせば、借地権のある土地の上の
    建物についてなさるべき登記は権利の登記にかぎられることなく、借地権者が自
    己を所有者と記載した表示の登記のある建物を所有する場合もまた同条にいう
    「登記シタル建物ヲ有スルトキ」にあたり、当該借地権は対抗力を有するものと
    解するのが相当である。そして、借地権者が建物の所有権を相続したのちに右建
    物について被相続人を所有者と記載してなされた表示の登記は有効というべきで
    あり、右の理はこの場合についても同様であると解せられる。所論引用の各最高
    裁判例は、事案を異にし、本件に適切とはいえない。原判決に所論の違法はなく
    論旨は採用することができない。

     同第二点の一について。
     本件記録によれば、原審第二回口頭弁論期日において陳述された被上告人の昭
    和四七年五月二九日付準備書面には、原審が所論権利濫用の判断をするにあたり
    その基礎事実として認定した事情と同旨の事実の記載のあることが明らかである。
    それゆえ、原判決に所論の違法はなく、論旨は、原判決の結論に影響を及ぼさな
    い部分を非難することに帰し、採用することができない。

     同第二点の二について。
     原審の適法に確定した事実関係のもとにおいて、上告人の本件請求が権利の濫
    用にあたるとした原審の判断は、正当として是認することができる。原判決に所
    論の違法はなく、論旨は採用することができない。

     よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、
    主文のとおり判決する。





   借地権の対抗力(参考法令)

   民法177条(不動産に関する物権の変動の対抗要件) 
   1 不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法 (平成十六年法律第百
     二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしな
     ければ、第三者に対抗することができない。
















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