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土地を売却するときの査定方法
土地売却の査定方法



 土地は一般に極めて高額であり、かつ一つとして同じものはなく、個別性が非常に強いといえます。売却する土地の価値をどう査定するかは、土地を売却する上で最も重要な部分であり、その価格査定には最大の注意を払う必要があります。

 当事務所では、所有者から依頼を受けて土地の売却を行う場合、具体的な売出価格を決定する参考として、妥当な市場価格の判定を行い、これを依頼者に助言するために(財)不動産流通近代化センターの策定した価格査定マニュアルによる土地の価格査定を行っています。

 以下に土地を売却する際の価格査定の方法や売却方法などをご説明します。





1 土地の価格はどのように形成されるか


(1)土地の価格は、その土地の最有効使用を前提にして価格が形成されます。土地の価格
  は、その土地の個別的要因や周辺環境などから、その土地の効用が最も発揮できる使用
  方法を前提として価格が形成されます。
   よって、土地の価格を査定する際には、売却する土地の最有効使用を把握することが
  大切となります。

(2)土地の価格は、その土地の近隣の価格水準を基礎に価格が形成されます。土地の価格
  は、その周辺の価格水準を基礎として、地域の価格水準が形成され、その価格水準の中
  で個々の土地の価格が形成されます。
   よって、売却する土地の価格査定を行うには、まず地域の価格の分析を行った上で、
  売却する土地の査定を行う必要があります。







2 価格査定マニュアルのご説明


 価格査定マニュアルは、昭和55年の宅建業法改正により策定されたものです。宅地建物取引業者が媒介契約を結ぶ場合、価格についての意見の述べる場合があり、その際には根拠を明示しなければならない旨、宅建業法により定められました。これに関連して、その価格査定の合理的手法として建設省委託調査による研究報告をもとに価格査定マニュアルが発表され、これを実用化したものが、(財)不動産流通近代化センターの策定した価格査定マニュアルです。


 一般に不動産の価格を査定する手法として、以下の3つがあります。

 取引事例比較法

 売却する土地を類似の土地が実際にいくらで売れているかを調査し、この取引価格をもとに売却する土地を実際に売れた土地を比較して、売却する土地の価格を求めるもので、不動産の市場性に着目した価格査定方法です。
 通常、土地と中古建物についてはこの方法で査定します。

 この方法を用いて土地の価格査定を行う場合は、まず売却する土地と位置や状況等の条件が類似した土地で、既に売買が行われた事例地を選定します。次に、事例地の1u当たりの成約価格をもとに「宅地条件格差表」に従って事例地を売却地の諸条件を比較し、売却地の1u当たりの単価を求めます。これに売却地の面積を乗じ、最後に市場性による調整を行って売却する土地の査定価格を算出します。


 原価法

 対象不動産を同等のものを現在造ったらいくらかかるかを調査し、これに対象不動産が造られてからの経年分の減価修正を行って価格を求めるもので、不動産の費用性に着目した価格査定方法です。


 収益還元法

 不動産が収益用等に供されている場合、その元本と収益の関係に注目し、収益を一定の利回りで割ることによって不動産価格を求めるもので、不動産の収益性に着目した価格査定方法です。通常、収益用不動産についてはこの方法で査定します。







3 土地売却の際の価格査定の手順

(1)売却する土地が存する地域における取引事例の中から適切な事例地を選定します。
  事例地を選定する際は、売却予定地とできるだけ近隣にあり、周辺環境・地形・地積等
  が類似しており、かつ売り急ぎなどの価格形成における個別的要因がない事例を選定す
  ることが重要です。

   ※適切な事例地を選定する際の留意事項
   @取引事例は、可能な限り多く収集する。
   A取引時点が近いものを収集する。
   B査定地と同品等、同規模の事例地を収集する。
   C査定地と同一圏内にある事例地を選定する。


(2)事例地の1uあたりの単価を算出します。
  事例地の取引価格を面積で除して1uあたりの単価を算出します。


(3)事例地と売却する土地の各条件を比較します。
  事例地と売却する土地のそれぞれの格差(各部分の優劣)を判定し、それぞれの土地の
  点数(評点)を求めます。格差を判定するというのは、事例地に対して売却する査定地
  が優っているのか劣っているのかを判定することです。


  以下の査定の項目及び評点の目安をご紹介します。
  ※実際の評点は地域の実情等の諸条件により修正します。


       ア:「交通の便」による評点と売却査定
          査定地から最寄駅への所要時間をはかり、所要時間に対する評点を
          求めます。最寄駅への所要時間は、日常経路の道路距離を80m
          あたり1分の換算によって把握します。

          評点
          〜5分   +10
          〜10分   +5
          〜15分    0


       イ:「前面道路の方位」による評点と売却査定
          前面道路が査定地のどの方位・方角に接しているのかを測り、方位
          に対応する評点を求めます。

          評点
          北      0
          東     +2
          南     +8
          西     +1
          南東角   +12
          南西角   +10
          北西角   +2
          北東角   +3


       ウ:「道路幅員」による評点と売却査定
          査定地の全面道路を測り、道路幅員に対応する評点を求めます。

          評点
          6m〜    +3〜
          5m〜6m  +2
            〜4m   0


       エ:「土地の形状」による評点と売却査定
          土地の形状による影響の程度を考慮して評点を求めます。

          評点
          整形地      +0
          やや不整形地   −5
          不整形地     −8〜


       オ:「道路に対する間口」による評点と売却査定
          前面道路に対する間口の長さを測り、評点を求めます。

          評点
          〜9m    +3
          〜6m     0
          〜2m    −5


       カ:「排水施設」による評点を売却査定
          排水施設の評価は、排水施設の種類が下記のどれに該当するかで判
          定します。

         「公共下水」・・・・公共下水道などの集中処理施設が設置されてい
            0      る土地。

         「個別浄化槽」・・・各戸浄化槽が設置できる土地。
           −2


       キ:「周辺道路の整備等の状況」による評点と売却査定
          査定地および事例地から視界の及ぶ範囲を目安に街路の整備・配置
          の状況を調査し評点を求めます。
          評点のポイントは以下のとおりです。
          @ 街路の平均的な幅員
          A 幹線道路とのつながり
          B 街路配置の整然性・計画性など

          評点
          計画的で整然    +3
          ほぼ整然       0
          計画性なく無秩序  −3


       ク:「騒音・振動」による評点と売却査定
          騒音の程度により評点を求めます。

          評点
         「騒音なし」・・・40デシベル以下
           0

         「ややあり」・・・40〜50デシベル程度
           −2

         「あり」・・・・・50〜60デシベル程度
           −4

         「相当にあり」・・60〜70デシベル程度
           −6


       ケ:日照・採光
         査定地の日照・採光の程度により評点を求めます。

         「優る」・・・・・+5
         「普通」・・・・・ 0
         「劣る」・・・・・−5


       コ:「眺望・景観」による評点と売却査定
          眺望・景観により評定を求めます。

          評点
          眺望が優れる・・・+5〜+15



      その他の査定項目としては、ガス施設、水道設備、周辺の状況、隣接地の
      利用状況、土地計画道路予定地、路地状敷地、崖地、高圧線などがありま
      す。


(4)売却する土地の査定価格を算出します。
  査定地の価格を算出する際には、事例地が売却された時期と査定時の時差の時点調整
  や、査定地が売りやすいか、売りにくいかという市場性(流通性)を反映させて価格を
  調整します。

   上記により比較した評点による価格査定の算式は以下のとおりです。


           売却地の評点
   事例地のu単価××売却地の面積×各調整=売却地の査定価格
           事例地の評点







4 査定価格と売出価格と成約価格


 売却する土地の査定がでましたら、次に具体的な売出価格を決定します。この売出価格を決める際は、近隣の価格水準及び売却物件の個別要因による価格水準の範囲内であり、かつ、売却する土地の最有効使用を前提にした価格で設定するのが高く売るためのポイントとなります。

 具体的には、信頼できる査定価格に10%程上乗せした金額を売出価格として設定し、売出し後の反響を見ながらその後の対応を検討するのが、土地を高くスムーズに売ることにつながります。


 (土地売却における価格)

  土地売却における価格は、まず売却する土地の売主による売却希望価格があり、次に査
 定業者による査定価格が提示され、その後、その査定価格を参考にして売出し価格を決定
 し、買主と交渉と上、最終的な成約価格が決定されます。
  上記の各価格は通常、以下のとおり異なります。



     (1)依頼者による売却希望額   (例) 5000万円


                   ↓


     (2)査定業者による査定価格   (例) 4700万円

        ※価格を査定するにあたってはできるだけ多くの取引事例を収集するこ
         とが正確な価格査定をする上で重要となります。


                   ↓


     (3)売出し価格         (例) 5200万円

        ※上記の査定価格を参考にして売出し価格を決めます。通常は、査定
         価格に10%程上乗せした金額を設定するのが高く売るポイントと
         なります。


                   ↓


     (4)成約価格          (例) 4900万円

        ※売主と価格や諸条件等の交渉の上、最終的な売却価格を決定します。









5 不動産の公的価格(公示価格とは?)


 不動産に関する国が定めた公的価格として、地価公示価格、地価調査価格、相続税評価額、固定資産評価額があります。この中でも地価公示価格は、不動産を査定する上で最も重要な指標となります。

 地価公示価格とは、土地取引や資産査定をするに当たって、土地の適正な価格を判断する客観的な目安として、国(国土交通省土地鑑定委員会)が公表する価格です。具体的には、毎年3月下旬にその年の1月1日時点の価格が公表されます。

 標準地の設定数は全国約31000地点が標準地として設定されています。公示価格は価格水準100(相続税路線価80、固定資産税評価70)として評価されていますので、不動産を売却する際の査定の目安とされたり、不動産鑑定士等の鑑定評価や公共用地の取得価格などを決める際や、相続税評価・固定資産税評価の際の目安として、また、企業会計における資産の時価評価などに活用されています。

 なお、地価公示価格は、その年の1月1日現在の価格評価ですので、時価とは数ヶ月分のズレが生じます。通常、相場上昇時には時価より若干低く、相場下落時には時価より若干高くなる傾向があります。

 また、土地の評価には数多くの評価基準(方角、道路、希少性、地形、周辺環境、地積等)がありますので、必ずしも公示価格どおりに価格が推移するとはかぎりません。



種別評価水準実施主体実施目的実施時期
公示価格100
時価相当額
国土交通省一般の土地取引価格の
指導とする。
公共事業用地取得価格
の基準にもなる。
毎年1月1日現在の
価格調査を行い、3
月下旬に公表する。
基準価格100
時価相当額
都道府県知事一般の土地取引価格の
指導とする。
公共事業用地取得価格
の基準にもなる。
毎年7月1日現在の
価格調査を行い、9
月下旬に公表する。
路線価 80各税務署相続税・贈与税の課税
価格とする。
毎年各税務署が1月
1日頃に評価替えを
行う。8月上旬に公
表する。
固定資産
評価額
 70市町村固定資産税、登録免許
税不動産取得税等の課
税標準とする。
3年毎に、総務大臣
の告示した固定資産
評価基準によって1
月1日現在の価格評
価を行う。





















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